2019年12月25日

エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2

エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2

以前エアコキUSPのマガジン上部にLEDを仕込んでみたが、チャンバーに入ってしまうとあっと言う間に光が失われて薄ぼんやりとしか光らなかった。その点アカベコ旅団さんの場合、ピストン・シリンダーが透明なトイスターのエアコキグロックを使って見事トレーサー内蔵に仕立ててました。目の付け所が凄いですね。
参考:グロック17 トレーサー内蔵(トイスター、エアコキ)

さて今回のコンセプトとしては、
・外観は弄らない(外付けのスイッチは設けない)
・一定時間光を当て続けることが出来る(消灯遅延回路を入れる)
・汎用性のある改造を目指す(特別な部品は使わない)
ここらへんで進めてみよう。

1. LEDは何処へ配置するのか
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
エアーリボルバーパイソンは、トリガーを引き切るとシリンダー後方の本体からエアー供給部分がせり出してきて、シリンダー内のカートリッジ後部のBB弾保持部兼用ゴムパッキンを押し込んで気密を確保する仕組みになっている。
ここの内径が5mmちょいで、Flux LEDがぴったりはまりそう。BB弾との位置も近いので、短時間の照射でも大光量が得られるはず。
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
後ろに穴を開けてLEDを強固に接着し、当たる所を切削、フレーム側も切削
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
ぎりぎり収まった。
フレーム側に鉄板が入っていてショート対策に切削したり配線に収縮チューブをかけたりホントにぎりぎり。

2. 消灯遅延回路
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
電子工作で以前からよく参考にしている気の迷いさんの「100円ショップランプ改造、2分間ランプの製作」の回路図を元にする。
みんな大好きFETのスイッチング動作を利用する。2SK2231は仕様上4Vで動作するので余裕を持って電源電圧は6Vに。コンデンサーは330μFにして時間を短縮してみる。
当初LR44を4個入れようかと思ったがスペースの都合上、苦肉の策でCR2032用の電池ボックスにCR2016を2個押し込むことにした。ちなみにトランジスタでも同じような回路が作れるのだが、電池の容量の小ささを考えると漏れ電流の殆ど無いFETが有利だと判断した。
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
回路はブレッドボード上で作動を確認する。
単三電池を電源にした時、50秒ほどでぼーっと消えだす(後の回路変更で抵抗が追加されたので、30秒ほどで消えるようになった)。

3. タイマーONスイッチは何処に組み込むか
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
問題は、何処にスイッチを入れるか。内部をじっくりと観察していると、コッキング時とトリガーを引ききった時に同じ動きをするパーツ(シアー?)を見つけた。かなり狭いスペースだが、何かに使えるだろうと日本橋で買っていた超小型のタクトスイッチで行けそうだ。
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
小さすぎてはんだ付けが厳しかった。
スイッチは0.6mm厚の両面テープでフレームに固定。その辺絶妙なクリアランスなのだ。
この後配線側はホットボンドで固めた。

4. 強制ONスイッチ
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
グリップのメダリオンを押し込むと内部に配した超小型タクトスイッチを押せるようにする。メダリオンはがっちりと接着してあるので、剥がせないなら削り取るつもりで型取りして複製を作った。
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
思案の末、ホットボンドスティックを熱してくっ付けて思いっきり引っ張るとバキーンと綺麗に外せた。オリジナルはとっておいて複製を使う。
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
スイッチのストロークはほんの僅かなので遊びも僅か。プラ棒を接着し、現物合わせで削り込んで抜け防止のスペーサーを裏から接着。

5. パーツを組み込む
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
各パーツを組み込み、配線には多少の余裕を持って電池ボックス、基板とはんだ付け。老眼で近視には辛いものがあるがまずまずの出来栄え?
動作確認、OK。
グリップ内部を多少削り、綺麗に収まるようにして一応の完成。

6. 強制OFFスイッチに変更
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
全弾撃ち尽くした後も50秒ほど点灯したままなので暗闇では目立ってしまう。点灯させるにはコッキングかトリガーを引き切ればいいので、強制ONスイッチは不要と判断して回路を少々変更してはんだ付けし直す。
抵抗を追加したので、遅延タイマーは30秒ほどになった。

これで完成。外観は全くのノーマルなのでどう見ても普通のクラウン・エアリボルバーパイソンである。
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2
エアコキパイソンにトレーサーを組み込む その2

・コッキングするか、トリガーを引き切ると内部のスイッチが押されて遅延タイマーが働きLEDが点灯し、30秒ほどで消える

・メダリオンを押し込むと、強制的にコンデンサーの電流を消費させてFETの導通を遮断しLEDが消える


リボルバーにトレーサーを組み込んだ実例は、webでは発見できなかった。
実射テストも上々。これは楽しい。
Twitterに動画を上げたらそこそこ反応があった。やっぱり皆こんなのが欲しいのよね。
https://twitter.com/nighttouring/status/1209074841770287105

特に難しい改造はしていないので、興味のある方は是非。





Posted by COM at 23:06│Comments(0)Revolver
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。